「世の中副業解禁の流れだけど、教員の副業っていつ解禁されるのかな?」
「副業解禁によるメリットやデメリットを知りたいな?」
教員の副業に興味がある人も多いのではないでしょうか。
実は、教員・公務員の副業解禁も確実に流れが来ています。
(…ただし、みなさんが思っているような形かどうかは「?」ですが。。。)
この記事では、「教員の副業解禁」に興味がある人向けに次のことを紹介しています。
- 教員の副業全面解禁はいつ?
- 教員の副業解禁に関わる最近の動向
- 2022年現在の副業解禁状況
- 教員の副業解禁によるメリット・デメリット
- 現在、教員が許可なしでできる副業
記事を読むことで、教員の副業解禁について詳しく知ることができますよ。
教員の副業全面解禁はいつ?
教員の副業全面解禁はいつなのでしょうか?
「教員の副業は現在解禁されているのか」と「副業解禁に関わる最近の動向」について紹介します。
2022年現在は「未定」
2022年現在、教員の副業は全面解禁されていません。
全面解禁される時期も「未定」です。
企業は副業解禁の流れだけど、公務員にはそういう話ないの?
教員の副業解禁の話も少しずつ進んでいるようなので、最近の動向をチェックしましょう↓
教員の副業解禁に関わる最近の動向
教員の副業解禁の話は、確実に前に進んでいます。
…しかし、「そういう意味じゃないんだけどなぁ…」という方向にいきそうな予感がしています。
どゆこと??
これまでの経緯をざっくりまとめると、以下の通りです。
- 副業解禁の流れは来ている
- すでに国家公務員の副業は解禁されている…が。。。
- 国家公務員で解禁された副業が、非営利団体に限った内容で「思ってたんと違う!」感が否めない
- 地方公務員(教員)の副業解禁も進められているが、たぶんみんなが想定している「副業解禁」とは違うものになりそう
詳しい流れは、ここから紹介しますね
2017年ごろから議論されている教員(公務員)の副業解禁に関わる動向は、以下のようになっています。
(条文を読むのが大変だと思うので「ざっくり言うと」の部分だけで理解できるようにしています)
2017年に、これまでほぼ議論されていなかった公務員の副業解禁について、次のように記載されました。
ざっくり言うと「企業の副業解禁を進めたいから、まずは公務員の副業解禁を進めていこう!」という内容です
3.2 課題克服に向けた施策
(1)兼業・副業の正確な理解の促進
② 公務員の兼業・副業解禁の検討
この研究会では、兼業・副業を通じて創業・新事業を創出する企業や兼業・副業を通じて創業・新事業を創出した個人を中心に検討してきたが、まずは公務員が率先して兼業・副業を解禁するべきという意見もある。
公務員については、企業の就業規則等と異なり、国家公務員の場合は、国家公務員法で、地方公務員の場合は、地方公務員法において、信用失墜行為の禁止義務、職務専念の義務等の観点から、兼業・副業が原則禁止とされている。このため、全面的に兼業・副業を解禁するのは現実的ではないが、例えば、期限や部門を区切った上で、兼業・副業を試行的に解禁することにより、公務員の兼業・副業のモデルケースとして分析することが可能になる。
今後は、企業の兼業・副業を促進する観点から、公務員の兼業・副業についての論点を整理する等、関係府省庁と連携して検討していく必要がある。
兼業・副業を通じた創業・新事業創出に関する調査事業研究会提言~ パラレルキャリア・ジャパンを目指して ~
お!ついに公務員にも副業の風が…!!
国会の答弁(第193回国会質問主意書質問第397号)の中で、次のような答弁がありました。
ざっくり言うと「公務員の副業は、現行制度で認められている範囲内で話を進めていくつもりだよ」という内容です
【質問】
公務員の兼業・副業に対して、現在、また、将来的な見通しについてどのような見解を有しているのか。
【答弁】兼業の制限については、今後も現行制度の下で適切な運用が行われる必要があると考えている。
出典:第193回国会質問主意書質問第397号「公務員の副業に関する質問主意書」から一部抜粋
「現行制度の下」ということは、もし副業解禁されたとしても、今の状況と大きくは変わらない…という後ろ向きな答弁ですね…orz
未来投資戦略2018の中で「国家公務員の兼業の環境整備を進める」という文言が確認できました。
ざっくり言うと「国家公務員の副業解禁に向けて動き出すよ!」という内容
ⅱ)生産性を最大限に発揮できる働き方の実現
⑤多様で柔軟なワークスタイルの促進
(略)
・国家公務員については、公益的活動等を行うための兼業に関し、円滑な制度運用を図るための環境整備を進める。
引用:未来投資戦略2018より
まずは国家公務員から兼業の環境が整えられるんだね!
2019年に、国家公務員の副業が解禁されました。
今般、公益的活動等を行うための兼業に関し、円滑な制度運用を図るための環境整備を進めることとし、昭和41年通知に定める「第3 許可基準に関する事項」について明確化しましたので、下記事項に留意の上、兼業許可の適正な運用に十分配慮してください。
引用:「職員の兼業の許可について」に定める許可基準に関する事項について(通知)より
「下記事項」で、認められた副業の詳細が書かれています。
内容を簡単に要約すると以下のようになっています。(原文は上のリンクからご覧くださいね)
- 副業時間が「週8時間」or「月30時間」or「1日3時間」を超えるのはNG
- 副業先が、非営利団体ならOK(ただし、NGな団体な場合もあり)
- 副業先が、営利団体ならNG
- 副業の報酬が、社会通念上相当と認められる程度ならOK
つまり、国家公務員の副業は「非営利団体で少額の報酬を得ることが認められた」ということになります。
「有償ボランティアならしていいよ」的な意味合いですね…。
このようにして、国家公務員の副業が解禁されることになりましたが…
…どうでしょうか?
私達がイメージしている「副業解禁」とは違う形で実現してしまっていますよね。
副業解禁といえば、YouTube・インスタ・ブログとかで、ガッツリ副収入を得るイメージなのに〜!
2017年ごろから徐々に地方公務員(教員)の副業解禁を始めた地域が出てきました。
上の資料では、「神戸市」「山形県新庄市」「佐賀県佐賀市」「岐阜県山形市」「A県B町」の事例が紹介されています。
しかし、地方公務員の兼業(副業)について、以下の課題も明らかになっています。
- 法令や通知を網羅的に把握するのが難しい
- 許可基準を設定・好評している地方公共団体が少ない
- 兼業が可能かどうか判断する手がかりが乏しい
このような形で、教員の副業全面解禁の話は、前に進んでいっています。
…とはいえ「総務省が進めている副業=非営利団体での兼業」なので、一般的に認知されている副業とは違った意味合いなので注意が必要ですね。
インスタやYouTubeでの副業が認められるのは、まだまだ長い道のりになりそうだな…
(そもそも、そういった営利活動が認められるようになるのかは謎)
- 副業解禁の流れは来ている
- 国家公務員は副業解禁している(ただし非営利団体での兼業に限る)
- 地方公務員も一部地域で副業解禁している(ただし非営利団体の兼業)
- 地方公務員(教員)もゆくゆくは副業解禁になるだろう
- ※ただし、非営利団体での兼業のみOKという「そうじゃないんだよー!」感が強い副業全面解禁になりそう…
副業かぁ…。もっとラクにお金が降ってこないかな…
実は、副業よりもかんたんにお金を増やす方法があります。
それは「節約」です。
「節約で出費を1万円減らす」と「副業で収入を1万円増やす」は同じこと↓
それなら「副業で1万円」稼ぐよりも、だんぜん「節約で1万円」の方がラクです。
まずは自分の生活で節約できることがないか、考えてみてくださいね。
教員の私でもできた!100万円節約の方法とは? >>2022年現在の副業解禁状況
そもそも、教員って全員副業禁止だっけ?
教員は原則副業禁止ですが、細かくは雇用形態によって変わります。
ここでは、2022年現在の「雇用形態ごとの副業の可否」と「副業解禁している地域の例」を紹介します。
雇用形態ごとの副業の可否
2022年の雇用形態ごとの副業の可否は以下の表の通りです。
勤務先:雇用形態 | 副業の可否 |
---|---|
公立:常勤 | 許可が必要 |
公立:非常勤 | ※R2から許可が必要な場合も | OK
私立:常勤 | 学校の就業規定による |
私立:非常勤 | 学校の就業規定による |
公立の常勤の教員は原則副業禁止です。副業をしたい場合には、許可が必要です。
公立の非常勤教員は副業が認められています。ただし、東京都のように許可が必要な場合もあるので、一度確認してから副業をするようにしましょう。
私立教員は、各学校ごとに副業ができるかどうかは異なります。副業をしたい場合は、それぞれの学校の就業規定を確認しましょう。
副業解禁している地域の例
地域によっては、教員の副業が認められているところもあります。
2022年現在、副業が公に認められている地域を探してみました。
- 兵庫県神戸市
- 奈良県生駒市
- 長野県
- 福井県
- 宮崎県新富町
- 北海道余市町
- 北海道鹿部町
- 茨城県笠間市
- 大阪府能勢町
- 広島県福山市
これらの地域は「兼業促進制度」や「地域貢献応援制度」という制度を取り入れており、教員の副業を促進しています。
おおー!神戸市に住めばYouTubeで収益が得られるのか!?
ただし、どんな副業でも認められているわけではありません。
「非営利団体での兼業」や「社会貢献の活動」に限って、副業が認められている状況です。
今後、さらに多くの地域に広がり、教員の副業全面解禁へ向かってほしいですね。
そのうち、営利企業への副業も認められると嬉しいんだけどなぁ…
教員が副業解禁したときのメリット
教員の副業が全面解禁したら、どのようなメリットがあるでしょうか。
副業解禁したときのメリットを3つ紹介します。
(ここでいう副業は、営利企業なども含めた一般的な”副業”で考えています)
副収入が得られる
副業解禁の最も大きなメリットは、副収入が得られることでしょう。
現在、残業代を支払われない教員が生涯年収を増やす方法は「管理職への昇格」ぐらいしかありません。
しかし、副業が認められるように慣れば、誰でも生涯年収を増やせるようになります。
「定年まで担任として活躍したい!」という先生も生涯年収UPできるね
もっと稼ぎたいと考えている先生にとっては、副業解禁は大きなメリットです。
学校以外の出会いが増える
副業解禁で活動場所が増えることは、学校以外での新たな出会いに期待ができます。
学校で出会える人といえば「学校関係者」「子ども」「保護者」で9割です。
「教員以外の人と結婚したい」という先生や、「教育以外の話をする知り合いが欲しい」という先生にとっては、学校での出会いだけでは物足りなさを感じることでしょう。
結婚したいのに出会いがないぜ…。。。
しかし、副業で活動場所が増えれば、学校関係者以外と出会えるチャンスができます。
しかも同じ目的で活動を共にするので、話も合いやすいです。
副業解禁により、これまで出会えなかった人と出会うチャンスができるのは、嬉しいことですね。
キャリアが積める
副業が解禁されたら、教員以外のキャリアを積めます。
しかも、教員という職についたままキャリアを積めるのは大きなメリットです。
人生100年時代。いつキャリアチェンジをしてもおかしくない時代になりました。
キャリアチャンジをするときに「教員しか経験していない人」と「教員以外の仕事も経験している人」とでは、後者のほうが印象がよいことでしょう。
もし副業が解禁されたら「教員を辞めたくないけど、様々なキャリアを積みたい…」という先生にとって、最高の環境になりますね。
教員が副業解禁したときのデメリット
教員の副業が解禁された場合、何かデメリットがあるでしょうか。
デメリットを3つ考えてみました。
手続き・することが増える
副業ができるようになると、単純に「することが増える」というデメリットがあります。
例えば、副業を行う場合には、申請書や実績報告書の提出を求められることが予想されます。
(実際、副業が認められている神戸市では、副業をするときに「事前の許可申請」と「事後の実績報告」を提出しなければなりません)
また、一定金額以上の報酬をもらった場合は確定申告が必要なので、事務作業が増えることになります。
このように、副業をすることで事務作業が増えるので、今以上に大変になりそうですね。
保護者・地域の目が気になる
営利企業等も含めて副業が全面解禁になった場合、保護者や地域からの目が気になる可能性があります。
もし、副業している姿を見た保護者に
保護者「マル先生、教え方ヘタなのに副業してる…。副業する時間あるならわかりやすい授業づくりに時間かけてほしいわ」
なんて言われた日には、副業続けられないですよね。。。
うわぁーー!そんなこと言われたらおしまいだー!!
人の目を気にしながら副業を行う…という先生も増えそうですね。
教員離れが進む!?
副業解禁のデメリット3つ目は「教員離れが進む?」ことです。
ただでさえ過酷な労働環境である教員の仕事。
「副業が上手くいったら、そっちで食べていきたい!」と考えている人も多くいるのではないでしょうか?
そうなると、教員離れが進む可能性もありますね。
(しかも優秀な人から離れていくかも?)
これ以上教員離れが進んでしまったら、現場の混乱がより大きくなってしまいますね。
副業解禁と共に、教員の給料を2倍ぐらいに上げてくれー!そしたら教員離れを阻止できそう
【2022年現在】教員が許可なしでできる副業は?
「もう少し稼げたら豊かに暮らせるんだけどな…」
「教員でもできる副業ってないのかな」
教員は給料以外で稼げないと思っていませんか?
実は、教員にも「認められている副業」や「給料以外に稼ぐ方法」があるのです。
教員が許可なしでできる副業もまとめているので、興味のある方はこちらをどうぞ↓
まとめ:副業全面解禁までは、認められた範囲で行動しよう
教員の副業解禁について紹介してきました。
記事の内容をまとめると、次のようになります。
- 2022年8月現在、教員の副業は全面解禁していない
- 国家公務員の副業は解禁されている(ただし、非営利団体での兼業等に限る)
- 地方公務員の副業が認められている地域もある
- ゆくゆくは、地方公務員(教員)の副業も認められる流れにあることは確か
- ※ただし、非営利団体での兼業のみOKという「そうじゃないんだよー!」感が強い副業全面解禁になりそう…
副業解禁の流れであることは間違いないのですが「そうじゃないんだよ…」という感じの副業全面解禁になりそうでハラハラしています。
副業全面解禁になるまでは、認められた範囲での行動をするようにしましょう。
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